作品名 | その着せ替え人形は恋をする |
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作者 | 福田晋一 |
ジャンル | コスプレ×学園ラブコメディ |
巻数 | 全15巻(完結済) |
雛人形の頭師を目指す五条新菜は、クラスメートのギャル系美少女・喜多川海夢を“別世界の人間”だと思っていた。
交わるはずのなかった2人が、衣装作りを通して重なる、コスプレ×学園ラブコメディ。
— 引用元:公式あらすじより抜粋(一部要約)
当ブログによる評価:お気に入り度★3.5、おすすめ度★3.5

1巻の前半はぶっちゃけ面白くないけど後半で巻き返すので、できればそこまで頑張ってほしい…!
年代別おすすめ度
連載時の掲載誌は、青年漫画のヤングガンガン。子供向けの作品ではありません。
表紙はバストアップなので問題ありませんが、一枚めくった中表紙(扉絵)が下着姿の美少女なので、この時点で既に判断できるかと。
- 漫画・アニメ・ゲームで好きなキャラクターがいる
- コスプレ・なりきり・オタク文化に興味がある
- 真面目男子とギャル系女子がゆっくりと距離を縮めるラブコメを見たい
着せ恋(略称)のメインテーマはコスプレ。
作中の衣装を着たり、ウィッグを被ったりして、キャラになりきるやつですね。
実は巻が進むごとにサブカル要素は薄れ、普通のラブコメになっていくのですが、序盤はかなりオタク向けかつ男性向けです。
表紙の可愛いヒロインを見て、うっかり純粋な女子小学生が手に取りませんように!!
※シリーズ終盤は少女漫画っぽい雰囲気です
『その着せ替え人形は恋をする』1巻 感想レビュー(ネタバレ度:高)
1巻はKindle Unlimited対象になっていることがあるので(私もそれで読みました)
ネタバレはあまり配慮せず、コメントしたいところに言及していきますね。
まだ読んでいない方はご注意ください
主人公・五条の学校と家での生活
頭師って何?
この漫画を読んだ人の99%が抱く疑問かと思います。
例に洩れず、私も「???」と首を傾げたのですが、どうもお雛様の顔を作る人のことらしい。



そもそも雛人形作りって分業制だったのか。
特殊な環境で育った五条君は、子どもの頃のトラウマもあって高校で孤立しています。
いくらなんでも気にしすぎ!
主人公としての第一印象は、正直いまひとつでした。
趣味が合わなくても、授業とかご飯とか、話題は他にもあるでしょう…。
個人的には優秀で自信家で、羨望の的となるようなキャラが好きです。
教室の隅っこで卑屈になっている彼は、そういった「あこがれ」とは程遠い姿ですよね。
この弱さを魅力に感じる読者もいるかもしれませんが、私にはどうも刺さらなくて。
ヒロイン・海夢は好感度◎
一方、オタクに優しいギャルである海夢は普通にいい子です。
かといって、好みにクリティカルってほどでもなかったな〜。
なんというか「こういうキャラならウケるだろ」外連味を感じてしまい…。
海夢のルックスが最高なのと、五条君にも可愛いところがあるので、そこを原動力に読み進めていました。



年頃の女子にドキドキして赤面する青少年はよきかな。
被服実習室で共有する秘密
自宅のミシンの不調を機に、学校の備品を借りて雛人形の服作りをする五条君。
彼女から、以前言われたセリフが心に残っているためでしょうか。
「好きなキャラクターと同じ格好をしたい」
偶然鉢合わせた海夢の、夢を叶える手伝いを約束します。
フルスロットル・オタクトーク
しかし、五条君は見誤っていました。
海夢がゲームにかける情熱と、選んだ作品のディープさを。



オタクかどうかわからん相手に、ニッチな話をするんじゃない!!
まっっっったくついていけない非オタとの対比が面白かった〜!
動揺しつつも真剣な身体測定
大好きな雫たんになれる日を心待ちにする海夢。
五条君の自宅兼工房の場所を調べ、水着を着用して休日に押しかけます。
「意識しているクラスメートが自分の部屋にいる」
五条君はそんな事態にドギマギしながらも、海夢の身体データをきっちり採寸し終えます。
週明け、海夢の輝きに圧倒される
月曜の朝。あらためて遠目に見た海夢は、周囲からも噂される美少女です。
こちらの存在に気づいた海夢は親しげに接してくれますが「自分といては、喜多川さんの株を下げる」と気に病む五条君。
衣装作りに必要な買い物すら断って、海夢と距離を置こうとします。
海夢のまっすぐな友情宣言
またしても五条君の卑屈ムーブが炸裂したわけですが、最初よりは寛容に受け止められました。
今回は自分が傷つかないためではなく、海夢の評判を守るための行動でしたからね〜。
でも、行動力の塊である海夢がそんな所業を許すはずもなく。
「すでにあたしら友達じゃん!!」と、腰が引ける五条君を朗らかに連れ出します。
コスプレ用のショッピング
五条君は律儀にも、資料として渡されたゲームをプレイしていました。
緻密に書き込まれた三面図を見せられた海夢は、驚きながらも感激したような表情を浮かべます。
海夢が持参したバイト代で、雫たんの材料を次々にそろえていく2人。
はたから見ればデートを楽しむ高校生カップルのようで、微笑ましい光景です。
ラーメン屋でのお礼
買い物に付き合ってくれたお礼として、海夢は五条君に夕飯のラーメンをご馳走します。
彼らは店を出た後、人前で堂々といかがわしいゲームの話をやらかしました。
浮世離れして常識ズレてる五条君と、他人にどう思われようと気にしない海夢。
ボケとボケのコンビがそろってしまったゆえに、並んでいるお客さんたちに衝撃を与えて立ち去ります。
店内でやってたら出禁だったね。
歩み寄ってもらえる喜び
五条君と同じく海夢も、友達には理解されない趣味を持っています。
おすすめゲームをプレイしてくれるなんて期待していなかった分、なおさら嬉しかったんでしょうね〜。
「コスプレのイベントが2週間後にある」
と聞かされた五条君が青ざめるところで、1巻の終わり(手遅れという意味ではなくて!)となりました。
まとめ:コスプレの衣装作りによって繋がる、頭師見習いと女子高生モデル
次巻に向けての引きは抜群。
洋裁に詳しくない私でも、2週間で完成するわけないだろ〜!!と焦ります。
- はたしてイベントに間に合うのか?
- 初めて作る“ヒト用”衣装の仕上がりは?
- 海夢イチオシのコスプレイヤー・ジュジュとは一体何者なのか?
今後の展開が気になる結末で、すぐさま続刊を購入してしまいました。
あたし…ちゃんと雫たんになれてる?
— 引用元:『その着せ替え人形は恋をする』1巻 次回予告より



強気なギャルが、大人しそうで儚げな女の子になれるのかな?
素顔が美人すぎるゆえに、そんな不安もつきまといつつ、次巻も楽しませていただきます!